日々綴り

徒然なるままに、適当に

名作という作品について

 今週のお題「名作」

 

 名作というのは存在する。僕からみると非常にいい物語だ。でも、他の人からいうとそうでもないかもしれない。 

 

 そういう作品も、あると思う。 

 

 特にライトノベルというのは、なんというか、ある人々から批判されがちだ。 

 高校のときだったか、現代文の先生に、それを馬鹿にした口調で言われている生徒がいて、何とも可哀そうだと同情した。好きなものを 

 

 ツイッターでも拝見したが、ライトノベルを卑下し他の文学賞を褒めるというものを見つけた。それが話題になった際に、あるミステリー小説家の方が「そんなことはない。実際のところ僕は書けないし、好きな作品もいっぱいあって、ホント尊敬します」と仰っていた。 

 

 僕もそう思う。 

 

 小説というのは八百万を引き受けるものだと。ライトノベルだから、普通の小説だから、なんだとか、そんな事はない。 

 

 ただの、好みとターゲット層が異なるという事だけだろう。崇高ではない。ただ、尊いだけだ。庶民的であり、僕たちの市井に即した感情物が本という乗り物になるのではないかと、最近、思う。 

 

 

 では、その前提で、勧めていこう。 

 僕の大好きな「乗り物」たちを。 

  

 僕はジャンルを分け隔てなくみることにしている。今僕がいるところが、幸せな気分にしてくれるものだと思っていない。だから、いろいろなところの乗り物に乗るのだ。 

 

 映画、ドラマ、小説。複数で挙げたいと思う。 

 

 映画だったら、「アルマゲドン」だろう。 

 

 あればホントに僕の心に残っている。SF上の妄想に変わりないが、最高の妄想だ。絶対に、とは言わないが、あの大きさの小惑星を核爆弾で吹っ飛ばしても、重力で再び元の同じような状態に戻るだろう。だが、あれでいいのだ。科学的な事を抜きにして。単純に面白い。 

 

 そして、泣ける。 

 

 頑固な父親がヒーローになるかと思ったら、ただ、娘の為に命を絶つ。エアロスミスの曲が最高潮のとき、一番大きなところで、泪のダムが決壊する。 

  

 ドラマでは「マクガイバー」を挙げたい。 

 

 僕が最初にみた海外ドラマだ。あれ程、興奮した作品は少ない。僕の中では大傑作である。主人公は武器を使わず、使うのは科学知識だけ。 

 

 それのみ。 

 

 それが、彼の唯一の武器なのだ。その武器は、圧倒的に知識のみ。 

 

 だが、そんなので悪漢に勝てるわけがない。その為に、相棒がいるのだが、相棒の中年色男は何ともいい漢である。 

 

 普通のおじさんのようだが、銃の腕は良い。どころじゃない。天才といったところだろう。しかも、人情的であるし、最高に 

 

 小説だったら、僕は今のところ二つある。 

 

 「転生したらスライムだった件」と「ノルウェイの森」だ。散りばめられたメッセージと恋模様などの人間的衝動というのを描くのは、そう簡単ではないだろう。 

 

 そして、ノルウェイの森というのは、僕にとっていい出会いとなった。村上さんの作品を読んだことが無かった、僕にとって、こんなに心地よいリズムがあるかと驚愕する程だった。今ではもう40冊ほど、村上さんの本を持っている。

 どれも面白かったが、やはり、ノルウェイの森ねじまき鳥クロニクルが好きだ。僕も立派なハルキストか、村上主義者だろう。いや、おこがましいか。僕からしてみると、これ程に凄いと思った作家さんは居なかった。 

 

 転生したらスライムだった件は単純なアクションとしての視点と同時に、そこに存在する政治的思想や潜在的なものを、ああでもない、こうでもないと考えて楽しむことができる。

 僕からすると駄菓子屋のスルメのようなものだ。手に取りやすいのにも拘らず、楽しみやすい。味わいやすいといったほうがいいだろうか。 

 

 でも、どちらも僕からすると、温泉に入浴しているかのように感じるのだ。居心地がいいという点において、種類は違うが、気持ちの良いというのは事実のようだ。

 

 だから、好きなのだろう。 

  

 どれも、これも、共通していることは、最高であるというこの一点だ。居心地のいいカフェでコーヒーでも窓辺で飲んでいるように。 

 

 これからも、最高だと思える作品を探して、エンタメの世界を歩き回る気がする。

 

 うん。